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10月5日(金)〜7日(日)にイタリアのクレモナで開催されたMondo Musica(モンドムジカ)に行ってきました。モンドムジカというのは毎年クレモナで開催される世界的な弦楽器の展示会の事で世界中から多くの製作者、楽器店が出展しています。楽器製作用の材料(表板、裏板材やペグ、指板、テールピースなどの小物)や製作、修理用の道具を出している所もあり、規模は年々大きくなっているそうです。
非常に多くのブースがあり、見て回るにはかなり時間がかかりました。新作楽器の展示のブースが多く、場所によっては内装にもかなり力を入れていて、中にはワインや食事が出ているブースもありましたが逆に楽器をじっくり見る雰囲気ではなく、私には入りにくく感じました。むしろ楽器を前面に出してシンプルに展示しているところの楽器の方が興味深いものが多いように思います。
一通り見て回りましたが正直、特に目を引くブースは多くはありませんでした。外見がきれいに出来ているものは多くあるのですが、音を出す楽器として優れたものは少なかったと思います。それに関連してもうひとつ気になったのは張力の強い弦を張ってある楽器が非常に多かった事です。やはり楽器本体が鳴りにくいため、強い弦を張って力をかけないと音が出ない為だと思われます。
それでも中にはとても良いオールド弓のコレクションのあるブースや、良い楽器を展示しているブースもあり、じっくり見せてもらってとても勉強になりました。特に弓のコレクションを見せて頂いた所では、見せてくれる弓のどれもが音を奏でる道具としても素晴らしく、良い弓は少ないとはいえ、やはり良いものを理解する者の所には良いものが集まるのだなあ、と実感しました。また会場にブースを出していない人も含め多くの優れた製作者たちと出会い、話をし、彼らのやり取りを聞く中で、(会場には鳴らない楽器は多かったけれど)やはり一流の人間は一流として別に存在しているのだ、ととてもうれしく思いました。
ただ、今回イタリアへ行って印象に残った事の一つに物価の上昇が挙げられます。イタリアはEUに加盟する前は物価は比較的安かったと聞いていますが、EU加盟後、だんだん他国との格差がなくなっているようです。実際、イタリアは以前と比べて道路や建物も立派になり経済的には発展しているそうです。また、ユーロ高も重なって日本から見た物価高は相当なものです。このままEUが経済圏として大きくなっていけば、楽器も含め、イタリアやEU諸国の国際的な競争力は失われてしまうのではないか、と心配になりました。
出張・イベント報告記事一覧
2007年11月 東京弦楽器フェア報告
2007年10月 アンドレア・アマティ生誕約500年記念展示会
2007年10月 モンドムジカ報告
2007年10月 クレモナ出張報告
2007年5月 記念コンサート「シャコンヌ音楽祭」報告
2006年12月 記念コンサート「名器の響き」報告
2006年11月 東京弦楽器フェア報告
2006年9月 ロンドン出張報告
2006年7月 ロンドン出張報告
2006年2月 ロンドン出張報告
2006年1月 北京・上海にて展示会開催
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