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アンドレア・アマティ生誕約500年の記念展示会についてご報告いたします。(残念な事に(当然ですが)写真撮影は禁止でした。)
アンドレア・アマティとは1500年代から1600年代始めにかけて、ヴァイオリンの創成期に活躍した製作家でストラディヴァリの師匠としても有名なニコラ・アマティの祖父にあたる人です。ですから今回展示されていた楽器は400年から450年ほど前の楽器という事になります。
やはりシャコンヌの展示会のように手を触れる事は出来ず、ガラスケースの外から見るだけでした(ヨーロッパでもオールドの楽器は博物館にあったり、展示会があってもガラスケースに入れられている事がほとんどだそうです。)が、独特のf字孔の形やスクロールの迫力、ニスの美しさ、後世の修理のあとまでも詳しく観察できました。
とても古いものであるだけに、スクロールや横板がオリジナルではないものもいくつかありましたし、ヴィオラやチェロはサイズが小さくつくり直されているものがほとんどでしたが、アンドレア・アマティの楽器はふだん見られる機会がほとんどないので、今回のように10数台もの楽器が一堂に会する機会にめぐりあわせた事は、とても幸運でした。
A.アマティは現在、コンサート用として使われる事がほとんどありませんが、それはやさしく甘い音がするけれども大きくパワーのある音が出ないからだと言われています。その理由は大きさが小さいからだとか、表板の隆起が高いからだとされているようですが、今回、実際に楽器を見てみると表板より裏板のほうが大分、厚めに出来ているようでした。
シャコンヌの最近の研究でストラディヴァリ、グァルネリなどは表板、裏板は各部分とも同じ強度に作られており、互いに共鳴する事によってあのように美しく、遠くまで通る音を出すということが判っていますが、A.アマティの場合は明らかに裏板のほうが強く作られています。必然的に、共鳴というより表の板のほうが振動しやすい楽器になりますし、それならば、やさしい音というのも納得がいきます。
当時はそれ程大きな音を出す必要は無かったでしょうし、もしあまり大きな音が出る楽器だったら、逆にうるさがられたかも知れませんね。また、あまり使われなくなったおかげでしょうが、ニスや裏板に描かれた装飾の絵は比較的良い状態で残っていたようでした。
シャコンヌにも同時期に活躍したガスパロ・ダ・サロの楽器がありますがこちらは何と、展示会で展示されている時は試奏できるようになっています。また、他にも多くの名器がコレクションされています。今回目にしたA.アマティも世界中のコレクションから出品されているものですが、このように大切に次の世代に伝えられていく事も、コレクションの大きな役割の一つなのだと思いました。
出張・イベント報告記事一覧
2007年11月 東京弦楽器フェア報告
2007年10月 アンドレア・アマティ生誕約500年記念展示会
2007年10月 モンドムジカ報告
2007年10月 クレモナ出張報告
2007年5月 記念コンサート「シャコンヌ音楽祭」報告
2006年12月 記念コンサート「名器の響き」報告
2006年11月 東京弦楽器フェア報告
2006年9月 ロンドン出張報告
2006年7月 ロンドン出張報告
2006年2月 ロンドン出張報告
2006年1月 北京・上海にて展示会開催
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